「日本語独学完全マップ」

日本語0から富士山登頂レベル(N2高得点合格目安)までご案内します♪

「日本語独学完全マップ」本体

本記事は「日本語独学完全マップ」の本体です。日本語0から「富士山登頂レベル」を目指し独学するための完全マップ(175のタスクを完成させる約600時間の独学についての全体像)をご提供します。これを使えば、独学で日本語を上達させることができます。

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以下、

  1. 「日本語独学完全マップ」の概要(3つの特長)
  2. 「日本語独学完全マップ」本体表
  3. 「日本語独学完全マップ」独学の手順

を説明します。

(1)日本語学完全マップの概要(3つの特長)

「日本語独学完全マップ」は、日本語学習において日本語「富士山登頂レベル」という具体的な目標を示し、そのための効率的且つ効果的な具体的な道筋である学習プランの全体像(約600時間かけて決められたサイクル数を行う175のタスク)を提供しています。これを使えば1人で独学が可能です。

どんな学習でも「目標を達成するため方法」は以下の通りです。

  1. 【目標明確化】開始時点でできるかぎり目標を明確化する
  2. 【学習プラン】目標と現状を踏まえて、効果的且つ効率的な学習プランを立てる(できるだけ毎日のタスクに落とし込んだ具体的なもの)
  3. 【実行】学習プランを実行する

「日本語独学完全マップ」は、学習者にこの1から3の全てのフェーズについて価値を提供しています。つまり、「富士山登頂レベル」という明確な目標を示し、その達成のための効果的且つ効率的な学習プランを、さらにその実行をしやすいよう175個のタスクを軸にしたシンプルな学習方法で提供しています。

以下、この3つについて詳しく説明します。 

独学完全マップ特長①:発音に還元した”コアな力”を軸にした秀逸な【目標明確化】

フェーズ1の目標の明確化について。そもそも目標を設定しなければ何も達成することはできませんし、間違った目標を立ててしまえば実行(学習)が無駄になっていしまうので、目標設定は”決定的に”重要といえます。既にその目標に基づき毎日の行動を決められるような具体的な目標をお持ちの場合を除いて、一般的には日本語を始めようとしている人は何を目標にすべきか迷っている、或いは無関心なはずです。

「日本語独学完全マップ」は、「コアな力」と「独学力」という2つの軸を基に、「富士山登頂レベル」という明確な目標を提示します。

背景には、

  • よく見かける「旅行や日常会話、ビジネス、試験対策のための語学力」というものは、そもそも、まずコアな力が核になくてはありえないということ
  • コアな力がないと外国語の使用を楽しめないということ
  • 独学する姿勢とスキルがないと継続的な学習が必要な語学で上達は望めないということ

があります。詳しくはこちらご覧ください。

 一般的に言われる「日本語マスターレベル」「ぺらぺらレベル」などはもちろん、「ネイティブとコミュニケーションできるように」など曖昧な目標はよくありません。そこまでの道筋を具体的に計画できないので学習を効果的効率的進めることができないからです。逆に明確に「JLPTでN1合格」などでは、人によってどのような学習方法を取るかがバラバラで、往々にして学習が過去問練習中心など形式的なものになってしまいます。

ただし、もちろんどんな目標も完璧ではありませんし、学習の目標とは更新され続けていくものです。また、語学力というのは言葉で定義するのかとても難しいものですが、しかし、目標設定しなくては前に進めません。こうしたことを理解しつつ、まずは、明確な「富士山登頂レベル」を目標とした具体的な学習プランで進め、ご自身のお考えに応じて目標と学習プランを更新していけばいいと思います。 

独学完全マップ特長②:目標まで効果的且つ効率的な【学習プラン】

目標である「富士山登頂レベル」に向けて効果的且つ効率的!という2つの特徴があります。

1.効果的!厳しいが超現実的!語学の本質(知識を技術に変える必要性)を理解

語学は知識と技術が必要であり、スポーツのように(頭だけでなく身体で行う)ストイックなトレーニングを中心に行う必要があります!この重要な事実を見据えて学習プランが作られているため、きちんと学習を進めれば確実に効果があります。中国語を使えるようになるには、まず(0)発音を身に着け、(1)単語(フレーズ含む)と文法の知識を効率的に[i]吸収し、(2)《知識を技術に変えるトレーニン[ii]》(「音読パッケージ」と「瞬間中作文」)を徹底して行う。(3)さらに知識を吸収し、トレーニングでこれを知識に変えていく、というシンプルな図式です。楽な方法はありません [iii]。スポーツでも、如何に集中して多くの正しいトレーニングしたかで成長が決まります。「中国語独学完全マップ」では、「音読パッケージ」と「瞬間中作文」というトレーニングが中心になります。現実を直視しな王道を効率的、効果的に歩みましょう。

2. 効率的!学習時間全てにコミット!MECEに設計された全学習時間(約600時間)175個のタスク(と必要サイクル)

「日本語独学完全マップ」は「富士山登頂レベル」にまで必要な知識の吸収とその知識を技術に変えるトレーニングをMECE(漏れなくダブりのない)具体的な学習プランを提供します。全てを目標に関連させて、無駄なことをする可能性を極力排除しているので、目標達成に対して効率的です。一般的な語学学校等でみかける1級〜10級などの学習プランは一見漏れなくダブリのない学習プランを提供しているように見えるでしょう。しかし、それらの学校では授業外の学習についてはほぼ放置状態です。予習と復習はする必要があるのか、規定されていますか。宿題があるかもしれませんが、ただの問いだけを渡されても学習者がどのように取り組めばいいかが不明ですし、宿題をこなしても先生による確認も十分なものではないでしょう。マンツーマンでさえそのような状態でしょう。

「日本語独学完全マップ」では、目標に至るまで175の具体的なタスクを列挙しており、学習者がやるべきこと”全て”を明確に提示しています。効果の薄い理解できないヒアリング、なんとなく意味のわかる程度の読解、何のためかわからない練習問題などで無駄な時間を使わず、目標に向かって立てられた明確なタスクをこなし、確実に目標に近づいていきましょう。約600時間かけてそれら175のタスクを必要サイクル数(反復)行うことで一定の成果が出ると考えています。「富士山登頂レベル」を効果的且つ効率的に目指しましょう。

独学完全マップ特長③:【実行】のハードルを低下。迷わない!シンプルだから、いつでもすぐタスクに取り組み継続できる

学習の目標達成に重要なことは、目標と学習プランの設定、そして実行です。中でも一番の難しいと思われるのは「実行」部分でしょう。如何にモチベーションを維持して学習を継続できるかが目標達成の肝となります。「日本語独学完全マップ」は実行においての極力負荷を減らします。D001〜D175の175個のタスクを決められた回数反復(サイクル)する、というシンプルな学習の全体像なので、迷わずいつでも学習を開始でき、たまに休んでもすぐに途中から開始し、学習の軌道に乗れて継続できます。

以上です。

学習の成功の鍵は、真の意味の「独学」です。つまり、学習の全体像を把握し管理しながら目標に近づくのです。鵜呑みにしてはいけませんが、「日本語独学完全マップ」はこのような主体的な学習者にとって必ず有意義なものとなるでしょう。

全体の考え方はシンプルですよね?できるだけ学習をシンプルに考えましょう〜!

(2)日本語学完全マップ本体表

富士山登頂レベル」を目標に独学する「日本語独学完全マップ」の内容は以下の本体表にその全て書かれています。このマップに基づき、独学タスクD001〜D175の175個を、それぞれ必要な反復回数(サイクル数)をこなす(約600時間)ことで、日本語「富士山登頂レベル」に最短ルート(効率的に且つ効果的)で到達することができます。

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「日本語独学完全マップ」本体表

以下、本体表の説明をします。

「段階」とは?

最左列に「段階」が書かれていますが、全体は、学習全体の見通しをよくするため(1)発音基礎(2)基礎文法(3)プレ実践の3つの段階に分かれます。

「TG」とは?

各段階に2つの「TG」(独学タスクグループ)があります。各TGの学習目標は「独学タスクグループと目標」の列に書かれています。TGとはタスクの集まりです。例えばTG1とはタスクD001〜D014の14つです。

「タスク」とは?

「タスク」とは1回の学習で続けて(2日に分けたりせず1回の学習で)行うことを想定した単位で、D001〜D175まで183個あります。例えば、D002のタスクは、約30分(0.5時間)程度の学習時間で一気に終わらせます。実際にタスクを行う際は、「各タスクの具体的な独学方法」及び「独学時の注意事項」をお読みください。

「サイクル」とは?

また、「サイクル」という概念を理解する必要があります。タスクは、一度だけ行えばよいものではありません。反復して記憶と身体に染み込ませる必要があります。この反復の回数の他にを「サイクル」と呼びます。最右列から2列目に「必要サイクル数」が書かれていますが、例えばD002であれば約30分(0.5時間)のタスクを合計2回繰り返し(サイクル)て行う必要があります。

富士山登頂レベル」到達のために、全てのタスクを必要な「サイクル数」完了させる必要があります。これには約600時間の独学時間が必要です。毎日1時間なら1年半ちょっと、毎日2時間なら約10ヶ月、毎日3時間なら7ヶ月弱しかかかりません。もちろん、学習者の集中具合や事前知識等の状況により必要な時間は前後し異なります。平均的な目安とお考えください。

基本的には、タスクの反復(サイクル)は各タスクで規定された同じ学習内容を行えばいいですが、「音読パッケージ」と「瞬間中作文」があるタスクは2回目以降のタスクの内容が若干変わりますので、詳しくは各トレーニングのマニュアルを御覧ください。

全体像は既に見えています。後は「日本語独学完全マップ」を理解し、行動するのみです♪

とてもシンプルですよね?

(3)日本語学完全マップ学の手順

以下の流れで、早速独学を開始しましょう!

0.本記事をよく読んで「日本語独学完全マップ」を理解します。

1.上の本体表を仔細に読み込み、学習の全体像を理解します。

2.こちらで教材等準備します。

3.早速、独学タスクD001から開始し、D175まで行います(必要サイクル数)。

本体表の中で出てくる「瞬間日作文」「音読パッケージ」「精読」については、以下の通り詳しいトレーニングのマニュアルがあるので、それぞれご参照ください。

また、「各TGで超役に立つ情報・ツール」 もご利用ください♪

当サイトは、独学を推奨していますが、独学には問題点もあります。その問題点を十分に熟知して独学に望みましょう。詳しくは、「日本語独学完全マップ」で独学する場合に起こりうる”問題”とその”解決”をご覧ください。

以上です。 日本語学習、がんばりましょう♪

加油♪ 

[i]知識など教え方が決まっているものは、考え抜かれた教材コンテンツを視覚的に見やすく整理された形で動画で(自分でペースを調整できる形で)提供するのが望ましいでしょう。リアルな先生からこれらを学ぶのは非効率的です。知識に専門性があり、表現力もある先生は稀ですし、毎日のコンディションもばらつきがあります。言葉で伝えられる知識は作り込まれたコンテンツを見るのが最も効率的です。

[ii] 《知識を技術に変えるトレーニング》とは…単語と文法の知識を使える技術に変える《知識を技術に変えるトレーニング》の本質は、「文の構造と意味を深く理解しつつ、音読をすること[ii]」です。これを行うことで、(単語と文法の)知識が、技術に変わります。つまり、「知っている」から「できる(使える)」に変わります。そして、《知識を技術に変えるトレーニング》は具体的に「音読パッケージ」と「瞬間中作文」です。知識を技術に変えるには頭で考え、口や耳を使い身体総動員で、スポーツのように反復練習をする必要があります。それゆえ、語学の練習をトレーニングといいます。「日本語独学完全マップ」においてこの2つのトレーニングが中心になります。

[iii] “集中した学習時間”という概念を理解し、700時間確保しましょう。語学に限らず知識を深く理解することや技術を習得するにはこちらから積極的に理解しようとインプットされる情報(見たり聞いたりする情報)に集中する必要があります。例えば、大学入試など大事な試験を想像してみてください。1時間のテストだとして、その時間内は、問題の意味を必死に理解し、できるだけ早く答えを探そうと試行錯誤するでしょう。このような時間は、頭を使って考えている「集中時間」といえます。逆に、ベッドの上でぱらぱらと本を読んだり、歩きながら闇雲に外国語音声を聞くのは、「集中時間」にはカウントされません。高い集中力で語学できれば700時間は必要ないでしょう。逆に机に向かっていてもボケ〜としていればそれは700時間のうちに全くカウントされません。

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v1.1 2019/5/22

v1.2 2019/5/29 3つの特長移動追加

「日本語独学完全マップ」各TGで超役に立つ情報・ツール

各TGで超役立つ情報・ツールをご紹介します!

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全体

  1. 「日本語独学完全マップ」←本サイトで独学する上で印刷必須!独学の道筋把握と進捗管理に)

TG1

coming soon...

TG2

coming soon...

 

TG3

coming soon...

TG4

coming soon...

 

音読パッケージで声に出して読んだ回数を数えるときに便利なシートをご用意しました。

シャドーイングする際に気をつけることについて以下が参考になります。

 

v1.0 2019/4

v1.1 2019/5/22

教材等とツールを準備しよう♪

「日本語独学完全マップ」で独学を始めるために、事前に以下を準備しましょう♪

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1.教科書と参考書

まずは、以下の教材を買いましょう。全部で1,500元くらいに収まるはずです。

TG1の独学教材

沪江网校新版轻松掌握五十音

TG2とTG3の独学教材

『標準日本語』初級

TG4の独学教材

 

『標準日本語』中级 
 

【参考用1】

coming soon...

【参考用2】
coming soon...
 

2.学習ツール

以下を準備しましょう。

 (1)ノート

日本語の学びの過程でメモやまとめなどが必要なときは1冊のノートにまとめましょう。機能や内容別にノートを分けたりせず、全て1冊に書きましょう。

(2)ボイスレコーダー

スマホに内蔵されているものでOK

(3)辞書

できればCASIO等の電子辞書があるとよいですが、ウェブ上の辞書でもOK

(4)再生プレーヤー

リピーティングは、Repeteというアプリが無料で使えます。また、Speaterも便利です。簡単な操作で、区間再生や少し前に戻ったりすることができます。

 当サイトのマップで学ぶ場合は、これらの教材とツールを用意しておきましょう〜

 v1.1 2019/5/22

「日本語独学完全マップ」で独学する場合に起こりうる”問題”とその”解決”

以下の問題があります。

問題1、知識や技術について、理解できない

発音知識や文法知識について教材を読んだり、動画を見たりしても理解できないことがありえます。もちろん、ネット上の情報や様々な書籍を読む等の努力すれば自力で解決できるでしょうが、実際そこまでするのは難しいですし、効率が悪いです。

問題2、継続できない(モチベーション)

目標達成において継続が肝となります。しかし、語学において成果がすぐに出るものではないですし、初期の学習は知識を吸収したり反復トレーニングなど単調なものが続き、学習をあきらめたり放置しがちになります。モチベーション維持の問題です。

問題3、間違った方向に進んでしまう可能性がある

教材を自分で読んで正しい知識を得て、トレーニングを重ね正しい技術(発音等)を身に着けたと思っていても、それが実際には間違ったものである可能性があります。例えば、高低アクセントを無視して誤った発音を覚え定着してしまうことなどよくあります。早い段階で是正されることが望まれます。

問題4、「日本語独学完全マップ」の使い方が分からない

「日本語独学完全マップ」に沿って学習する際に、「日本語独学完全マップ」の内容が理解できず、学習方法がマップ通りになっていない問題。もちろん、学習者独自によい方法で学習できていればいいですが、それが難しいので既に考え抜かれたマップ通りに学習することをおすすめしています。

そこで、「日本語独学完全マップ」の運営はこれらの問題解決のため、以下のサービスを試験的に提供する予定です。

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解決1、Q&Aサポート(問題1を解決)

【無料】Q&Aサポートで専門家が学習者の質問にお答えします。つまづきやすいのは、文章の精読において文法構造や単語の文中での意味がわからないということ、発音の際に何を意識すべきか、などです。これらの問題を既に経験し克服してきた専門家がサポートします。

解決2、モチベーション管理サポート(問題2を解決)

有料オプション】現状は進捗管理のサポートになります。毎日具体的に何をどれくらいやるのか1週間ごとに予定を立て、記録し、見直すことで進捗管理をお手伝いします。

解決3、独学定期チェック(問題3を解決)

有料オプション】各段階で定期的に知識吸収と技術習得の独学具合をチェックし、アドバイスをします。これにより、独りよがりで間違った方向に進むことを回避し効率的・効果的な学習に繋がります。

解決4、独学方法サポート(問題4を解決)

有料オプション】独学方法サポートで「日本語独学完全マップ」の専門家が学習者の質問にお答えします。「日本語独学完全マップ」での独学方法を実践してきた専門家がサポートします。

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v1.1 2019/4/22

1,2 2019/5/22

日本語「富士山登頂レベル」の定義

当サイトは、日本語学習者が、日本語0(全くの初心者)から日本語「富士山登頂レベル」に至るまで具体的な道筋(学習プラン)である「日本語独学完全マップ」を提供しています。ここでは、「富士山登頂レベル」について説明します。

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「日本語独学完全マップ」では、

(軸1)コアな力

(軸2)独学力

という2つの軸に、その力の程度でレベルを設定しています。

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各レベル

一番上に「富士山登頂レベル」という高度な日本語力を設定し、そこに至るまでに、マイルストーンとして「富士山3合目門レベル」及び「富士山6合目レベル」を設けております。

以下、「コアな力」及び「独学力」について詳しく説明します。

(軸1)「コアな力」とは?

以下、「コアな力」とは何か?なぜ重要か?参考として一般的な指標についてです。

1-1 「コアな力」とは何か?

”一定の長さの日本語”を”上手に発音できる”ことを「コアな力がある」とします。

背景には、「発音よければ全てよし」という思想があります。発音には、聴解、読解、作文など4技能全ての語学力が集約されていると考えいます。うまく発音するためにはそのスクリプト(音読の対象となる一定の長さの文章)の意味と構造を正確に理解していなくてはならず、さらにうまく発音するには手本を聴いて耳を鍛える必要があり、これができれば日本語をそのままの語順でそのまま理解できるようになり、アウトプットもできるようになります。「日本語独学完全マップ」では、発音を軸にこの「コアな力」を定義しています。これはそのままレベル到達の判断基準(テスト)にもなります。

1-2 なぜ「コアな力」が重要なのか?

1-2-1 現実を直視!どんな目標にしてもコアな力が必要

今、当サイトをご覧になっていただいている方は、日本語の学習に興味を持ち、何かしらの目標をお持ちでしょう。例えば、

  • ただ、かっこよく発音したい
  • その言語が使われる地域の文化を理解し、人と交流したい
  • 自分を高めたい、スキルアップしたい
  • 駐在が決まっているから身につけたい
  • 具体的なビジネスで使いたい
  • 日常会話をしたい
  • 村上春樹太宰治など文学や作品を研究したい
  • 将来性があるから勉強したい
  • 旅行に行く時困らないようにしたい

などなど。しかし、当サイトの考えでは、上記のどのような目標であれ、それは核となるコアな言語能力の表面的な表れにしか過ぎず、これらをいきなり目標にすることはできません。これはテニスでフォアハンドストロークだけうまくなりたい、というようなもので、実際にはその他のサーブやバックハンドなど様々な技術のコアとなる身体の動きを体得していなければ上達しません。核となる日本語力を、(大人が発達している)論理と、(われわれが母語を身に着けたように)身体で養い、その後、上述の各自の目標の領域で経験を積むことが必要だと考えています。

1-2-2 本当の語学の楽しさ重視!コアな力があって初めて楽しさを享受できる

語学においてはある程度高度なレベルに到達しないと“楽しくない”或いは“面白くない”と言えます。まず、ある程度高度なレベルを目標にすることが重要です。例えば、テニスを楽しむためには、サーブだけできればいいわけではなく、ストローク、ボレー、さらに全体的なフットワークや持久力など総合的にある程度のレベルがないと、ゲームを楽しむことはできません。語学も同様で、文法ルールを詳しく理解できている、一部の発音がうまい、試験問題のリスニングは聞き取れる、などなど断片的な能力ではなく、そのコアとなる力が十分にないうちは、実際の使用を楽しむことはできません。旅行で、「いくらですか」と言えても、その後会話はどんな方向に進むか分かりません。それに対応できる程度の力がないと語学をする意味がありません(一言言うだけなら通訳アプリ等でOK)。

1-3 「コアな力」参考指標

コアな力について説明しましたが、一般的には馴染みがなくわかりにくいかもしれません。そこで、参考指標として、「本格中華レベル」は、一般的な語学4技能の観点及び客観的な能力試験であるJLPTで言えば以下のような程度になると想定しています。

一般的な語学4技能(参考)
  • 聴力:どんな音声でも、何回か聴けば全て日本語で文字起こしできる(つまり、どんな日本語音声でも、何回か聴けばひらがな・カタカナに文字起こしできる)。
  • 発音:難しい日本語(のスクリプト)を音読する場合でも、じっくり音読すればネイティブが負荷なく理解できるような発音ができる。
  • 読解:難しい文章でも、(必要に応じて)文法書と辞書があれば各文の構造と意味を理解できる。
  • 書き:論文のような5W1Hのはっきりした理路整然とした文章であれば、中国語の文章を(辞書や参考書など使って可)日本語にネイティブが(多少不自然であっても)理解できるレベルで翻訳できる。
日本語能力試験(JLPT)N2高得点で合格程度(参考)

「富士山登頂レベル」をJLPTのN2高得点合格程度のレベルと想定しておりますが、一般的な指標でのレベルの把握のための目安として掲げており、合格を保証するものではありません。試験合格に試験問題に慣れる等の別途学習が必要です。

(軸2)「独学力」とは?

独学力とは、以下の「独学マインド」及び「独学スキル」の習得の程度です。語学は継続的な学習が不可欠です。自ら学ぶ姿勢とそれを実際に行う方法を習得していることが上達には必要です。

(1)独学マインド

学習全体を管理できる真の意味での独学ができる程度

(2)独学スキル
「日本語独学完全マップ」で行う「音読パッケージ」や「瞬間中作文」など《知識を技術に変えるトレーニング方法》を身につけていること。語学とは知識も重要ですが、大部分は身体で覚える技術です。そのためには反復練習が必要不可欠であるということを理解し、さらにそのための効率的なトレーニング方法を身に着けており以後も自分で継続して学べる力。

「日本語独学完全マップ」では、この「コアな力」と「独学力」の軸でその力の程度を、一番上に「富士山登頂レベル」という高度な中国語力を設定し、そこに至るまでに、マイルストーンとして「富士山3合目レベル」及び「6合目レベル」を設けております。

各レベルへの到達は、「コアな力」を中心に考えましょう(独学力は自己判断にお任せします)。「コアな力」の定義は、以下の表に書かれている通り、具体的にできるべきこと(判断基準)が明確です。この各基準を満たせば、各レベルということになります。自分で判別が難しい場合は、ネイティブ等にお願いして評価してもらうか、有料になりますが「日本語独学完全マップ」の運営にご依頼ください。

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各レベルの詳細

当サイト「中国語独学完全マップ」での学習は、「富士山登頂レベル」までです。その後の中国語学習は、各学習者の興味のある分野の単語(フレーズ等含む)と文法の知識を増やし、それまでに身に着けた《知識を技術に変えるトレーニング》のトレーニングを行うことで着実に上達していくでしょう。

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以下、「日本語独学完全マップ」の使用開始のためには必須ではないので、早く独学を開始させたい人は読み飛ばしていただいても構いません。

ここからは「独学マインド」の重要性について説明します。それはつまり「日本語独学完全マップ」の本質(つまり、あなたにとっての価値)でもあります。

要諦は2つです。

(1)どんな学習においても、その成功には原理的に真の意味での「独学」が必要。これをまず理解することが重要です。

(2)当サイト「日本語独学完全マップ」は、その真の「独学」を効果的且つ効率的に継続的にサポートするものです。

まず、(1)について説明しますが、「独りで学習する(独学)」ことの「学習」(或いは「勉強する」)とはそもそも何か?その本質を考えてみましょう。「学習」とは「何か目標を持って何かを学ぶこと」と言えます。そして、「学ぶ」とは、「知識の獲得」と「技術の習得」に分けることができます。ここでいう「知識」とは言語化された有意義なもの、「技術」とは、スポーツのように言語化できず、反復により身体で覚えるような能力を意味します。

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■学習の目標を達成する方法

学習するからには目標を達成したいはずです。目標を達成する方法は、次のような簡単な図式となることに多くの人が同意するでしょう。

  • 目標を達成するため方法
    1. 【目標明確化】開始時点でできるかぎり目標を明確化する
    2. 【学習プラン】目標と現状を踏まえて、効果的且つ効率的な学習プランを立てる(できるだけ毎日のタスクに落とし込んだ具体的なもの)
    3. 【実行】学習プランを実行する
    4. 【更新】1の目標と2の学習プランを定期的に更新し、また実行する

ここまでは同意していただけるでしょう。なので、この目標達成への方法は、外国語学習についても同じことがいえます。これを踏まえ、学習を始める際、まず、大きく分けて、先生につくかつかないか(学校に行くかいかないか)に分かれます。つまり、独学か否か、ともえいえます。

一般的に多くの人は、迷わず「先生につく(学校に行く)」を選ぶと思いますが、そもそも何かを「学習」する上で先生(学校)とは何なのでしょうか。あらゆること全てを自分の主観へのインプットとして還元して考えれば、眼の前の先生の存在や発言も、一人で読む教科書に書かれた情報も、全てはインプットであり性質が異なるだけです。(学校に行って)先生と一緒に学ぶというのは、「学習」過程においてある機能を提供してもらっているにすぎません。

■学習における先生(学校)の機能

「目標を達成するため方法」の目標明確化、学習プラン、実行の3つのフェーズに基づき、学習における先生(学校)の7つの機能について、表1の最初の列にまとめました。

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表1 学習の目標達成に必要な機能

これらは「先生(学校)」の本質といえます。そして、重要なことは、これら先生の本質は実は、“学習の目標達成に必要な機能”の網羅になっています。先生について(学校に行って)学びたい人はこれらの機能を外部から提供してもらうわけです。

ここで、今学校で先生から習おうと検討している人は、表1の列2「既存の先生の確認事項」において、これらの機能一つひとつについて検討してみましょう。現実的に厳しい目で検討すると、ほとんどの学校はこれらの項目の機能を適切には提供していません。

また、一部ごく少数の優れた学校であれば、これらのうち多くの項目で(先生は)十分な機能を果たしているかもしれません。しかし、かなり高度な専門性が必要とされるので、そのような語学サービスを事業として提供するのであれば相当な費用がかかると思われます。もし予算が無限にあるのであれば、何百万、何千万円のお金をかけて、各機能の専門家をマンツーマン指導で雇うことができます。テニスの錦織圭をささえるテニスコーチ、メンタルコーチ、フィットネスコーチ、栄養管理士等々の最強チームを作るようなイメージです。

しかし、そんなことをしなくても自分がこうした「学習」の本質を理解していれば、費用を抑えて調達できる機能は自分で調達し、どうしてもできない機能だけ外部から調達すればよいのです。

■真の「独学」

上述の先生の機能は、それを先生が提供するか或いは自分でやるかに関わらず、「学習」の目標達成においては必要不可欠です。しかし、とはいえ、もし、先生がいたとしても、こうした勉強の全体像に無自覚なただの学習であれば、おそらくその学習の目標は達成できません。確認事項で見た通り、各機能が継続的にしっかりと先生から提供されることは不可能に等しいといえます。

核心的なことですが、学習の目標や目標設定、実際の実行の全体を管理する機能は、自分でやらなければなりません。結局、目標が何なのか、また実行時における様々な問題について理解しているのは自分だけなのです。学習の成功者とはどんな人でしょうか?学習で成果を出す人は上の先生の機能を、外部から調達しようが、自分で行おうがそれを「学習」過程の中で“管理して”います。彼らは学びの本質を理解し、知識や技術をできるだけ効率的に、効果的に学び、目標達成までの全体像を持ち、モチベーションを継続させる方法等を“管理”しながら勉強している、と言えるでしょう。

「日本語独学完全マップ」では、こうした態度の学習を真「独学」と再定義したいと思います。そして、それができている人を「独学マインド」がある、といいます。

先生がいないから独学、お金がかからないから独学、というような「独学」の理解は本質を捉えていません。どんな「学習」行為も、成果を出したければ本質的な意味で学習における必要不可欠な機能を管理しながら学習する「独学」が必要なのです。当サイトでは、このような意味で日本語を「独学」する人に有意義なコンテンツを提供することを目的にしています。

■「中国語独学完全マップ」とは

さて、真の「独学」の意味、つまり学習の成功に必要な態度がどのようなものか分かりました。この上で、「日本語独学完全マップ」の説明をします。

先の表1の列3「日本語独学完全マップ」のをご覧ください。「中国語独学完全マップ」では、先生(学校)が提供する機能の多くを無料で公開しております。先の目標に到達するための方法のフェーズ1,【目標明確化】、フェーズ2【学習プラン】、フェーズ3【実行】の全てのフェーズに対して、機能を提供しています。これが「完全マップ」と言われる所以です。

しかし、あくまでも、フェーズにおける「全体」つまり学習全体の管理については先に書いた通り「独学」においては学習者自身が管理しなければなりません。つまり、「独学マインド」が必要なのです。その意味でこの「中国語独学完全マップ」も闇雲に受けいれてはならず、学習者の考えの中で有意義であれば使っていただきたいと思います。

「日本語独学完全マップ」本体 の記事を読んで早速、日本語「富士山登頂レベル」を目指しましょう!

日本語学習、がんばりましょう♪

v1.0 2019/04/21

v1.1 2019/5/22

v1.2 2019/5/27

v1.3 2019/5/28 独学マインド部分移動追加

「音読パッケージ」マニュアル

「音読パッケージ」とは、「1頁程度の日本語の文(以下、「日本語スクリプト」)」を100回声に出して読み、その日本語を自分のものにするトレーニングです。ただひたすら100回読むのは厳しいので、(1)「音読」(2)「リピーティング」(3)「シャドーイング」を組み合わせ、さらにサイクル法というやり方でバリエーションをつけながら行います。多くの新しい単語や表現を含んだ日本語スクリプトについて「音読パッケージ」トレーニングをすることで沢山の単語や表現を知識から使える技術に変えていきます。

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以下、それぞれの簡単な概要です。

(1)「音読」とは?

「音読」は、“構造と意味をしっかり把握”しながら日本語の文を声を出して読み上げることです。後ほど詳しく説明しますが、“構造と意味をしっかり把握”が肝となります。

(2)「リピーティング」とは?

「音読」と「リピーティング」「シャドーイング」とは似ていますが、一番の違いは前者が目で見て読み上げるのに対して、後者は耳を通じて日本語の文を理解し、それからその日本語の文を繰り返します。従って、聴き取り能力向上にも効きます。

リピーティングはリテンション(保持)とも呼ばれます。聴いて理解した日本語を、そのまま繰り返します。トレーニングとしてリピーティングを行う際は、日本語の読み上げ音声にポーズ(休止)が小刻みに入った音声を使用します(普通の音声をアプリ「Repete」で再生すればポーズを入れることができます)。

まず、モデルの日本語が1センテンス(あるいは1フレーズ)流れ、それを聴き取り理解し、ポーズの間にそのまま繰り返します。下の図のように行います。 

f:id:yasunao47:20190228124148p:plain(3)シャドーイングとは?

シャドーイングは、リピーティングとは異なり、ポーズのない日本語の後を聴きながら少し遅れて同じ日本語の文を繰り返すトレーニングです。オリジナルの日本語に影(shadow)のように従いついていくことからこの名があります。母音と子音の発音・声調を磨くとともに日本語に対する反射神経を養ってくれますが、非常に集中力を要しますので、通訳養成学校でも一度に行うのは10分前後のようです。シャドーイングを行う際は、自分の声でモデルの声がかき消されないようにヘッドホンを使う必要があります。

注意点をいくつか挙げましょう。モデルの音声についていこうとして、単語の脱落や間違いが起こり、自分でそのことに気づかないということがよくあります。また、急ぐあまりイントネーションや区切りがめちゃくちゃになりがちです。また、なんども繰り返すと文を覚えてしまい、モデルの日本語の文より先に文が終わったりすることもありますが、これでは音を聞いてから繰り返すという原則が守れていませんね。以上のような問題は、自分のシャドーイングを録音してみるとすぐに発見することができます。

(元の音声)日本には、JR、私鉄、公営の3種類の鉄道会社があります…

(自分の発声) 日本には、JR、私鉄、公営の3種類の鉄道会社があります…

「音読パッケージ」の概要

「音読パッケージ」では、まず「1頁ほどの日本語の文」(以下「日本語スクリプト」という)と「そのネイティブが音読したネイティブ音声やCDなどの音声」(以下、「ネイティブ音声」という)がセットになり、沢山の日本語スクリプトとそのネイティブ音声がセットになった教材を用意します。

「日本語独学完全マップ」のTG4では市販の『標準日本語』(中級)の教材を使いますので、これを例に説明します。この教材はまさに1頁程度の日本語スクリプトとその音声が第1課〜第32課まで「課文」として収録されていますが、この各課ごとの「課文」をベースに音読パッケージを行います。例えば、「日本語独学完全マップ」本体表のD113タスクを見てください。これは『標準日本語』(中級)の第1課の課文を使って音読パッケージトレーニングをします。

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本体表

D113のタスクは、7回程繰り返してトレーニングし身体に染み込ませます。知識を技術に変えるために必要なこの繰り返しの方法をサイクル法[i]といいます。このタスクの手順は以下の通りです。

まず、第1課の日本語スクリプトについて、以下のstep0〜step4の手順でトレーニングを行います。これを第1サイクルといいます。そして、2回目のトレーニング、つまり第2サイクル以降はstep1〜step4をそれぞれのstepでの量を調整しつつ行います。全部で1つの日本語スクリプトを100回声に出して読むので、だいたい7サイクルを行います。表のタスクIDの横に7つのコマがあるのは、このタスクを7回サイクルを回す必要があるという意味です。ただし、連続して行う必要はありません。D113の1サイクルが終われば、D114の第1サイクル、D115の第1サイクル、そしてD113の第2サイクルを行うなど、自由に進めましょう。 

「音読パッケージ」タスクの手順(サイクル法)

step0:数回聴いてから、音読する文を精読100%理解

まず音読する日本語の文(以下「日本語スクリプト」という)をネイティブが音読したネイティブ音声やCDなどの音声(以下、「ネイティブ音声」という)を1,2回聴きます。例えば、D113のタスクなら『標準日本語』の第1課の課文が日本語スクリプトです。(以下、例)

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中級『標準日本語』第1課「課文」

まずそれを「精読」マニュアルにしたがい精読してください。重要なのは、翻訳などの訳を参考にしても構いませんが、日本語をみて「ああ、こんな意味か」といいかげんな読みで済まさないことです。文構造を完全に把握して、意味、使い方が曖昧な単語は辞書を引いて確認してください。音読では日本語スクリプトを100パーセント理解していることが前提になります。

step1:日本語スクリプトを見ながらのリピーティング―5回

日本語スクリプトをネイティブが音読したmp3やCDなどの音声(以下、「ネイティブ音声」という)を聴き(ポーズが入った音源)、ポーズ部分で同じ聴いた日本語をそのまま繰り返していきます。この際、ネイティブ音声の日本語の発音、イントネーションをできるだけそっくり真似てください。また、単なる音にならないように口から出す日本語が頭の中で意味とイメージを結ぶように心がけます。これを5回繰り返します。

step2:音読―15回

次にネイティブ音声を使わず、日本語スクリプトの音読を行います。既に5回のリピーティングで、音声的な残像として耳に残っているモデルの日本語の発音、イントネーションを忠実に再生するつもりで音読します。このステップは音読パッケージの“核”の部分なので、15回の音読の間にしっかりと日本語の文を自分の中に落とし込んでください。

序盤の数回は、まだ音声面に気を取られ、日本語の文構造、意味の把握が十分でないかもしれません。回数を繰り返すうちに文構造、意味を徐々に自分のうちに落としこみ、15回の音読が終える時は完全に理解しながら発話実感を伴った読みが実現することを目指します。日本語の文を暗記しようとする必要はありません。

文構造、意味がすんなり入ってこない文、フレーズには特に注意を払います。頭で理解できても音読のような肉体的作業でスムーズに入ってこない部分は自分の弱点です。音読ですんなり入らないものはリスニングしても聴き取れないものです。こうした個所はペースを落とし、食べ物をよく咀嚼するように読むことも行ってみるといいでしょう。こうした、「もつれ」をとくために必要にペースを落とすことはかまいませんが、15回の反復終了時には自然な音読ができるようにします。必要なフォローアップのために、反復回数を増やしてもいいでしょう。

step3:日本語スクリプトを見ないでリピーティング―5回

再びリピーティングを行いますが、今度は日本語スクリプトを見ません。日本語スクリプトを見ながらの5回のリピーティングと15回の音読で日本語の文に十分になじんだはずです。文構造・意味の理解、発話実感を伴って、ポーズ間に滑らかに日本語を繰り返してください。音読パッケージでは、この日本語スクリプト無しのリピーティングが仕上げのステップになります。日本語スクリプト無しでリピーティングを正確に行うためには、完全な聴き取りと日本語の文の理解・消化が必要だからです。

ただ、初心者や日本語に身体で慣れていない人には、第1サイクルの30回のセッションで日本語スクリプト無しのリピーティングを完成させるのは難しいでしょう。しばしば、立ち往生してしまったり、単語やフレーズの脱落や間違い、イントネーションの狂いなどが起こり、さらに自分ではそれに気づかないということもあります。その場合、誤った日本語を覚えてします恐れさえあります。日本語スクリプト無しのリピーティングが困難な時は、無理にやろうとせず、日本語スクリプトを見ながらのリピーティングを行ってください。日本語スクリプト無しのリピーティングの完成は第2サイクル以降で実現すれば結構です。

【注意事項】正確なリピーティングをしよう!

日本語を聴いて理解した後、ポーズの間に繰り返す時、一言一句正確にリピートしてください。だいたい同じことを言えばOKではなく、正確なリピーティングではありません。完全なリスニング能力とは、何を聴いても完璧なリピーティングができることです。こうしたフレーズごとのリピーティングができないリスニングは、実は日本語の文を完璧に聴き取り理解しているわけではなく、話の流れや、聞き取れたフレーズや単語によって意味を推し量る「推測聴き」をしているのです。推測聴き自体は必ずしも排斥されるべきものではありません。外国語の聴き取り能力が母国語並になることは至難ですから、常に発展途上にある我々は話の難度や内容によっては推測聴きに頼らざるを得ません。しかし、トレーニングとして行う場合は正確なリピーティングを心がけてください。 

step4:シャドーイング-5回

締めくくりはシャドーイングです。ポーズ付きではないノーマルのネイティブ音声を聴いて流れてくる日本語の音声に、一瞬遅れてついていってください。不正確な母音と子音、声調の崩れや、単語・フレーズの落ち、間違いに気をつけます。

日本語スクリプト無しのリピーティングと同じくシャドーイングも初心者には難しいですから、不安定なら、日本語スクリプトを見ながらのシャドーイングか音読で代用します。

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以上が音読パッケージの、1つのタスク(一つの日本語スクリプトとネイティブ音声のセットからなるある教材等のコンテンツ)の第1サイクルの全手順です。第1サイクルでは、「精読」もあるので、1つのタスクに3時間以上かかる可能性がありますが、第2サイクル以降は、どんどん所要時間は短くなり1時間程度になると思います。基本的に1つのタスクは1度に取り組むトレーニングの単位であるほうが望ましいですが、時間がかかるようでしたら、何回かに分けて行いましょう。

1つのタスクをこの手順で終えたら次のタスクに進み、また次へと進行し、たまにもどって既に第1サイクルを終えたタスクの第2サイクルを行います。先の表1の肌色部分のコマに全部チェックがついたら、一つの教材について全部のタスク完了となります♪(『標準日本語』は32課あります。面白そうな課文だけをやったり、たまに前にやったものをサイクルでやったりと、気長に取り組みましょう)

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注意点

30回という反復回数[ii]を守りましょう!「英語上達完全マップ」の森沢氏の経験ではこの回数はかなり重要とのことです。

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第2サイクル(1つのタスクについての2回目の音読パッケージトレーニング)に入っても、1~4の手順は変わりません。ただ、各ステップの反復回数が少なくなります。第1サイクルで30回という回数をこなしているので、さほど間を置かず回ってくる第2サイクルでは日本語スクリプトがずっと理解しやすく、口にも落ち着きやすくなってきているからです。第1サイクルと同じ手順の中でモデル回数と注意ポイントを示してみます。

第2サイクル手順モデル

step1:日本語スクリプトを見ながらのリピーティング―3回程度

第1サイクルで地ならしをしていますからこれくらいの回数でいいでしょう。ネイティブ音声のモデルの日本語の発音、イントネーションをもう一度確認しながら。

step2:音読―10回前後

しっかりと文構造・意味を把握しながら、日本語の文が自分の中に落ち着き、次の日本語スクリプト無しのリピーティングが安定してできる準備が整う回数を音読してください。

step3:日本語スクリプトを見ないリピーティング―3~5回程度

第2サイクル以降のメインパートです。日本語の文をしっかりと把握しながら、正確かつスムーズなリピーティングが連続して3回程度できたら仕上がりです。

step4:シャドーイング―3回程度

フォローアップとしてシャドーイングを行います。

このように反復回数は20回前後に減ります。以下の例では、このタスクの第2サイクルは80分程度で終わることを想定しています。

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第2サイクル以降では日本語スクリプト無しのリピーティングをハイライトとして、スムーズで正確なリピーティングが反復回数の中に3回くらい含まれることを心がけます。言い換えれば、第2サイクル以降の各セッションのトレーニングは、連続3回程度の安定したリピーティングめがけて行うということです。

ただ、まだ日本語の回路ができていない間は第2サイクルでも日本語スクリプト無しのリピーティングが難しいかもしれません。その際は気にせず日本語スクリプトを見ながらのリピーティングを行ってください。日本語の文の落ち着きや、日本語スクリプト無しのリピーティングに問題がある人は20回より回数を上げた方がいいかもしれませんが、むきになって何十回も反復する必要はありません。多くても30回以内でいいでしょう。リピーティングの完成は次のサイクル以降に譲ればいいのですから。

次に第3サイクルに移りますが、安定したリピーティングを3回完成することを目標にするのは同じです。反復回数はさらに少なくなるでしょう。スムーズなリピーティングが3回くらい含まれるなら、15回程度でいいでしょう。これなら集中してやれば60分程度で終わります。

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日本語スクリプトを見ないリピーティングも楽にできるようになってきたでしょう。続いて第4サイクルに進みます。反復回数はいっそう減り、10回程度です。この回数はその後のサイクルでももう減らしません。これより少ないとあまりに淡白になって定着度が落ちるからです。

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この10回程度の反復で合計回数が100回程度になるまでサイクルを回します。サイクル回し全体の一例は次のようになります。

第1サイクル30回 + 第2サイクル20回 + 第3サイクル15回 + 第4サイクル10回 + ……=100

1セッションあたりの反復回数は自分なりのアレンジで多少変動しても結構です。大切なことは次の3点です。

  1. 1サイクル30回のミニマム回を守る。
  2. サイクルを回して合計の100回前後反復する。
  3. 日本語スクリプトの音パッケージが仕上がったとき、ポーズ付きのネイティブ音声をかけたとき、日本語スクリプトのどの部分だろうと、完璧にリピーティングができる態になっている。

このようにして音読パッケージを完成すると教材の日本語スクリプトの大部分を暗記してしまっているでしょう。しかし、それは結果として起こった暗記であり、副次的なことです。音読パッケージの目的は日本語の文を表層的に記憶することでなく、日本語の文を支える日本語的エッセンス(構文・文法・語彙・レトリックなど)を吸収し自分の中に沈めていくことです。ですから、一時的に暗記した日本語の文はしばらくすると忘れてしまいますが、一向に構いません。取り込んだ日本語のエッセンスは確実にあなたの内部に堆積していくからです。

 

※本記事の内容の大部分は、森沢洋介「英語上達完全マップ」の「音読パッケージ」を参考にしておりますが、「英語上達完全マップ」とは一切の関係はございません。日本語学習および当サイトの「日本語独学完全マップ」に位置づけて一部内容を変更して利用させていただいております。

[i]同じ日本語スクリプトをなんどもぐるぐると繰り返すことを、「サイクルを回す」あるいは「サイクル法」といいます。日本語を知識にとどめておかず、使える技術にするためには、一回理解しただけではなく何回も同じことを反復することが絶対に必要です。もし、これまで何年も日本語をやり、かつ成績もよい人が日本語を使いこなせないのは、この繰り返しが致命的に欠如しているからです。日本語の知識から技術へと転換させることを目的とするトレーニングはすべて反復作業を伴います。この「音読パッケージ」がその代表格です。ただひたすら「音読」する反復は、実に単調で、エネルギーを要し、かつ実りの少ない方法です。こうした場合、サイクル法を使うのが最善の方法です。

まずは全文を10回ずつよんで最初のサイクルを終えます。そして、第2サイクルに入ります。それが終われば、第3サイクル、第4サイクルと繰り返し10サイクル回して合計回数を100回にするのです。100回という回数を分割して繰り返すことにより、単調さは大幅に軽減できるし、なにより、文を覚えるためであれ、文から構文・文法的エッセンスを吸収するためであれ、その成果が全く違います。「結局100回やらなければならないんじゃ同じことだよ。」と落胆した方は数字の圧力に負けて食わず嫌いになっているのです。実際にトレーニングを始めてみれば、サイクル法がいかにスムーズで効率的であるか実感できるでしょう。

[ii]英語学習について森沢氏曰く「英語を内在化するためのトレーニングはみな一定の反復作業を伴います。音読はその中でも反復回数がもっとも多いトレーニングです。そのため音読そのものを敬遠したり、やるにしてもいいかげんな回数で切り上げてしまう人が多いようです。「英語を身につけるには、何度も音読するのが効果的である。」と聞いた時、多くの人はこの「何度も」を3,4回かせいぜい10回以内の回数と思い込むようです。残念ながら桁が違います。人間は物事を自分の都合のいいように解釈したがるものですが、本当に英語の力をつけたければ適性回数を行う必要があります。私が示した30回という回数にげんなりした人もあるでしょうが、一定の長さを持つ日本語の文を深く自分の中に取り込み、そこから日本語上達に役立つエッセンスを吸い上げたいと望むならこれくらいの回数が絶対に必要です。これは有酸素運動の効果に例えることができます。ジョギングやウォーキングのような有酸素運動で、減量などの効果を得たい時、一定の時間運動を続けなければならないことが知られています。運動をはじめて15~20分くらいはグリコーゲンが燃やされていて、脂肪の燃焼が始まるのはその時間が過ぎてからなのだそうです。つまり、減量を成功させるためには運動を20分以上続けなければならないというわけです。音読の効果にも似たところがあるのです。わたしはこの30回という回数をいいかげんに持ち出したわけではありません。私自身の指導経験から、音読効果を確保するためのミニマムな回数として割り出してきたのです。私自身が音読を本格的に開始したのは、国弘正雄氏の著書で「只管朗読」を知ってからです。氏の教え通り、私は中学生のテキストで音読にとりかかったのですが、回数についても本に書かれていた通り一冊500回を忠実に守りました。実際には100回×5のサイクル法で行いました。実際、この中学日本語スクリプトの音読で私は本格的英語トレーニングの好スタートを切ることができました。この経験から、わたしが英語を教え始めた時、生徒に私と同じ100回×5サイクルの音読回数を課したのですが、みな途中で根を上げてしまいこれを実際にこなせる人はほとんどいなかったのです。そこで私は100回を80回にしてみましたが、それでも生徒はついてこられません。さらに生徒の要請に従い70、60、50と回数を下げていきました。効果はまずまずでした。ところが回数を下げつづけ、20回になったとき効果ががくんと落ちてしまったのです。回数を30回に戻した時、効果は再び安定しました。それ以来私はミニマムの音読回数を30回に設定しています。」

 

v1.1 2019/2/28

v1.2 2019/4/22

v1.3 2019/5/22

「瞬間日作文」マニュアル

「瞬間日作文」のトレーニングは、簡単に言うと中国語文とそれに対応する日本語の文が書かれている教材を使い、「母国語の文(中国語文)だけを見て瞬時に学習言語の文(日本語文)を作って発音する」というトレーニングです。

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1回のトレーニングでは、短文が10〜30文の量のものを1タスクとして単位とし、全ての短文を「瞬間日作文」(以下、手順説明します)したらこのタスクの1サイクル[i]終了です。1つタスクについて10サイクル行うのが目安です。

以下、トレーニングの具体的な手順ですが、どの教材を使っても基本的には同じです。「日本語独学完全マップ」のTG4では、瞬間日作文のトレーニングに『標準日本語』中級の第1課〜32課の「会話」部分を使いますのでこれを例に説明します。

『標準日本語』には各課の「会話」に15前後の短文があります。以下の「日本語独学完全マップ」本体表の通り、各課の「会話」部分を1つのタスクとします。例えば、第1課「会話」部分の短文を使うトレーニングはタスクD112と呼びます。D112について、10回サイクルを回す必要があります。

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本体表


 

D112(『標準日本語』第1課)には次のような中国語文とそれに対応する日本語の文があります。(『標準日本語』のスマホアプリをご利用いただく必要があります。)

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中級『標準日本語』第1課「会話」部分

「瞬間日作文」タスクの手順(サイクル法)

第1サイクル

それでは、最初のサイクルです。はじめてこのテキストにあたるわけですから、このサイクルではじっくりと4つのstepを踏みます。

step1.まず、中国語文の内容を理解して日作文をします。

ここで気をつけるのは無駄に時間を費やさないと言うことです。決して一つの文に1分も2分も熟考しないで下さい。瞬間日作文は言いたいことを瞬時に日本語にする反射神経を鍛えるトレーニングです。1文につき長くても10〜20秒で切り上げて下さい。

step2.次に文ごとに日本語の文を見て答えあわせをして構造から理解納得してください。

step3.日本語の文を口に落ち着ける作業をします。

理解・納得した日本語の文を、テキストを見ながら何度か音読して下さい。口になじんだら、テキストから目を離し数回唱えます。テキストを見ながらの音読も、テキストから目を離した暗唱も、単なる音にならないように文構造と意味をしっかり感じ、発話実感を込めて日本語の文を再生して下さい。例えば「明日の夜は時間がありますか」の文なら、実際に友達を目の前にして誘う気持ちを込めて言いましょう。外国語の習得には多少の芝居っ気が必要です。

テキストから目を離し、スムーズに2〜3回言えれば次の文に移って下さい。反復回数は当然ながら文の難度によって変化します。難しい文だと、口に落ち着けるためにはそれなりの回数を繰り返さなければならないでしょう。いずれにしても、音読パッケージのように数十回も繰り返す必要はありません。

一般的な日本語の試験では日本語を静止的な知識として扱いますから、理解できたらお終いで、この繰り返しの作業がないがしろにされています。日本語を使いこなすことがゴールでないので無理からぬことです。何を目的にするかによってトレーニングの方法は全く異なってきます。「わかっていること」を「できること」にするためにはわかりきったことを繰り返すことが欠かせません

上のstep1〜3は個々の1つの文について連続して行います。1つ目の文に対して1〜3が終わったら、2つ目の文に行き、このように30文まで終わったら、step4に移ります。

step4.タスク内の短文全ての「日作文の流し」を行います。

「日作文の流し」とは、各項目の仕上げとして30の日本語の文を川が流れるように、なめらかに連続的に再生していくことです。中国語文を見ながら、1〜3のstepで口に落ち着かせた日本語の文が口からすらすらとでるように状態にして下さい。

途中でつまずいて流れを止める文があれば、その文についてはstep3に戻り再び口に落ち着けます。このようにして流れを堰きとめる個所を復習しながら30文すべて終わったら、一文目に戻り同じ要領で「日作文の流し」を行います。このようにすると苦手な文は当然繰り返しの回数が増えますから自然に弱点を補強することになります。

「日作文の流し」を何度か繰り返してすべての文が発話実感を伴ってすらすらといえるようになったらそのサイクルは終わりです。

次のタスクに移って1〜4のstepを繰り返していきます。このようにして、「日本語独学完全マップ」ではPART1〜11の第4段階の全てのタスクを一通り終えたら第2サイクルに移ります。

第2サイクル以降 〜第10サイクル

第2サイクルから後(〜10サイクル)はすべて同じで、第1サイクルのstep4.の「日作文の流し」だけを行います。もちろん流れをせきとめる日本語の文はstep3に戻り口に落ち着ける作業をしながらです。とはいっても、第1サイクルで4つのstepを踏み、特にstep3でしっかり口に落ち着けているので、トレーニングは順調に進むでしょう。

サイクルトレーニングの特長は、サイクル数が増すにつれトレーニングの負荷が減っていくということです。何度も繰り返す、と聞いただけでうんざりとした顔をする人がいますが、実際にはトレーニングはどんどん容易にかつ快適になっていくのです。第1サイクルでは比較的入念なstepを踏みますが、その際の理解・記憶とセグメント分割を利用してそれ以降のサイクルはとんとん拍子にスピードアップしていきます。この第1サイクルでさえ、一回で覚えきろうなどという邪念はありませんので、負荷はゴリゴリ暗記の10分の1以下でしょう

サイクルを回していると、5〜6回目からスムーズに短文が口から出てくるようになりますが、ここですぐにサイクル回しを止めないで下さい。たやすくできることを楽に繰り返すことにより「熟成」が起こり、深い刷り込みが起こるのです。けんかをする場合、相手が降参したらそこで攻撃を止めるのがルールでしょう。しかし、トレーニングでは、相手が無抵抗になっているときにさらに馬乗りになって殴りつけてとどめをさすことが肝心です。淡白にトレーニングを切り上げ捕まえたはずの獲物を取り逃がさないで下さい。サイクルは楽になってからさらに4〜5回回すのが標準です。つまり10回くらいは回すことになります。

第1サイクルは1時間以上かかるかもしれませんが、第2サイクルは1時間以内で収まる程度でがんばりましょう♪

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表2

表2は瞬間日作文の手順のまとめです。このように1つずつすべてのタスクについて合計10サイクルを行いましょう。全てPART1から11のタスクを順番に第1サイクルを行うのではなく、以下のように3つ程度のタスクをまとめて、1サイクルやったら、次の3つへ行き、その後前に戻るなど、少し時間があいたタスクをサイクルで思い出すような形で進めるとよいでしょう。

D020 第1サイクル
D021 第1サイクル
D022 第1サイクル
D023 第1サイクル
D024 第1サイクル
D025 第1サイクル
D020 第2サイクル
D021 第2サイクル
D022 第2サイクル
D023 第2サイクル
D024 第2サイクル
D025 第2サイクル
D026 第1サイクル
D027 第1サイクル
D028 第1サイクル


他の教材でサイクルを回す場合もこのような形で進めましょう♪

※本記事の内容の大部分は、森沢洋介「英語上達完全マップ」の「音読パッケージ」を参考にしておりますが、「英語上達完全マップ」とは一切の関係はございません。日本語学習および当サイトの「日本語独学完全マップ」に位置づけて一部内容を変更して利用させていただいております。

[i] サイクルを回さないと知識が技術として身体に定着しない!森沢洋介氏曰く「学習の中でもトレーニング性の高いものは必ず同一のテキストを何度か繰り返します。これを、サイクルを回すと言います。文法であれ、構文であれ、語彙であれ、日本語を駆使するためには瞬間的に記憶から取り出し(アクセスして)、自由に使いこなせることが必要です。このような反射的で融通性に富んだ知識は、試験勉強のような一回限りのゴリゴリした暗記では獲得することができません。大切なことは軽めに何度も繰り返すということです。これを行うことによって、知識が深く確実に刷り込まれ、使いこなすことのできる技術(スキル)に変化するのです。何度も繰り返すことによって内容を刷り込んでいくのですが、いっぺんにテキスト全体を学習すると、1サイクル終えてテキストのトップに戻ってきた時に記憶が薄れていて、せっかく得たスピードと滑らかさが失われているということが起こります。ですから、ひとつのテキストをいくつかの部分(セグメント)に分割します。セグメントごとにサイクルを回して完成させ、最後にテキスト全体のサイクル回しをすると効果的です。こうすると記憶が薄れる前に次のサイクルが回ってきて刷り込みがどんどん進むのです。」「英語上達完全マップ」より。→「日本語独学完全マップ」ではPART1〜11のタスクのサイクル回しは、満遍なく行いましょう。PART1から11を3つに分け、最初のセグメントを2サイクルやってから、次のセグメントを2サイクルと進め、3つ目のセグメントが終わったらまた最初に戻って2サイクルずつ…というような形がよいでしょう。

 

v1.1 2019/2/28

v1.2 2019/4/22

v1.3 2019/5/22